詩篇96

詩篇94−96、詩篇74−76

「威厳と威光は御前にあり
 力と輝きは主の聖所にある。」詩篇96:6

神が全ての主権をもち、世界の全てを支配することのできるお方である。そうわかりながらも、いつも目に見えるもの、インスタントなものに頼ってしまう私たちである。
かつてイスラエルが滅びに向かっていた時、エルサレムについてイザヤは預言をした。絶体絶命になった時に、民が神ではなく自分の物や知恵に頼ることへの警告だった。

「…その日、おまえは森の宮殿の武器に目を向けた。
おまえたちはダビデの町に破れが多いのを見て、下の池の水を集めた。また、エルサレムの家々を数え、その家々を取り壊して城壁を補強し、…しかし、おまえたちはこれを造った方には目もくれず、遠い昔にこれを形造った方に目を留めなかった。」(イザヤ22:9−11)

これを人ごとだと言えるだろうか。今(2021年8月)も、コロナウイルスとの戦いを世界中がしている。先進国をはじめ、こぞってワクチンを打ったり対策を進めたりしているが、それでもまだ感染は続いて難航している。
そうした対策も大切で必要である。ただし、その前提として、まず初めに、神に立ち返ることが必要である。神に頼らなければ人は無力であるという基本に気づくこと、神に目を留めることなしには、どんな問題も究極的な解決は望めない。そのことを教えられているように感じる。