詩篇79

詩篇79−81、ヨブ25−27

「私たちの救いの神よ 私たちを助けてください。
 御名の栄光のために。
 私たちを救い出し 私たちの罪をお赦しください。
 御名のゆえに。」詩篇79:9

詩篇79~82篇は、敵の侵入で苦しむ時に作られたと言われている(79:1参照)。
まさに助けを呼び求める言葉が並んでいる。
「苦しいときの神頼み」という表現がある。苦しい時には根拠のない神にすがるしかない、というニュアンスで日本では用いられることが多い。
しかし、天地を造られた神は根拠がないどころか、そこに戻ることこそ基本であり生きる原点なのである。神を忘れて生きることこそが異常であり、本来の人生の目的や喜びが発揮できない不自然な状態におかれている。

神に助けを求める時、神は遠くにおられるのではない。私たちに近くあられ、すでにここにおられ、すべてを了解し支配しておられる主である。私たちとの人格的な交わりを願われたがゆえに、強制的ではなく自由意思を与え、私たちが選ぶ自由をゆだねてくださった。神を選ばずにはいられようか。