ローマ9

ローマ9、ヨブ3−4

「なぜでしょうか。信仰によってではなく、行いによるかのように追い求めたからです。彼らは、つまずきの石につまずいたのです。」ローマ9:32

私たちは努力が報われた時には喜ぶし、報われなかった時にはがっかりする。努力そのものは悪いことではないし、私たちを目標に向かわせ前向きにさせるものである。

しかし、努力だけでは得られないものがあることも事実である。生まれつきの障がいがある人に、その障がいを乗り越えようと励ましても難しいし、赤ちゃんに数学の難問を解けというのも酷だろう。

人の救い、永遠のいのちは、人間の努力や行いでは不可能なものだというのもそれと似ている。得るには信じること、神への信仰である。救いのための行いの努力をしてきた当時のユダヤ人ほど、転換するのは難しかった。そして、現代でも、人生について悩み考え、リスク回避のために労苦してきた人の中には、あっさりと救われることにかえって違和感を感じるのかもしれない。しかし、自分の限界を知ったときには、他に道がないことも知るのである。