詩篇57
詩篇55−57、Ⅱ列王記7−9
「私をあわれんでください。神よ。
私をあわれんでください。
私のたましいは あなたに身を避けていますから。
私は 滅びが過ぎ去るまで
御翼の陰に身を避けます。」詩篇56:1
敵に追われ、危険が迫っている時のダビデの祈りの詩篇である。
洞穴で、まず個人として神の御翼の陰に身を避けるという祈りが捧げられる。
しかし、この詩篇がこれで終わっていないことに注目したい。個人としては命を狙われて危険に瀕しているが、ダビデはこの後「神よ あなたが天で あなたの栄光が 全世界であがめられますように(5節)」と目を天に向けている。
危機の時ほど視野が狭く、自分の身辺の状況しか見えなくなる。しかし、天に目を向け神を仰ぐとき、すでに突破口が神によって用意されていることにふと、気づくのである。